警備員の使う無線機の種類と使い方

警備員 無線機
警備の仕事を進めるうえで欠かせないアイテムの1つが無線機です。警備員は業務中に無線機を使って連絡を取り合います。そんな無線機ですが、「どれくらい種類があるのか?」や「どう使えばよいのか?」などの疑問をお持ちの方もいるでしょう。そこで、ここでは警備員が使っている無線機の種類や使い方など、詳しく解説していきます。

警備員が使う無線機の種類は大きく分けて2つ

警備員が使用する無線機は大きく分けると2種類あります。特定小電力トランシーバーと業務用無線機です。どちらを使うかは警備内容によって分けられています。以下に、それぞれの特徴、2つを比較したときのメリットとデメリットを紹介していきます。

特定小電力トランシーバー

特定小電力トランシーバーは、「特小」や「インカム」とも呼ばれています。こちらは、近い距離(200mほど)で通信するための無線機。電池の持ちをよくするために出力を弱くしているので、壁や天井を隔てての通信はできないという特徴があります。そのため、連絡を取り合う相手が近い距離にいたり、見通しのよいところで警備をしたりする際に使用されます。また、特定小電力トランシーバーの場合には、免許が必要ないので、誰でも使用できるというメリットがあります。

■メリット
・電力消費が少ない
・価格が安い
・本体が軽い
・免許が必要ない

■デメリット
・通信可能なエリアが狭い
・屋内と屋外の通信はほとんどできない

業務用無線機

業務用無線機は、特定小電力トランシーバーよりも電波が強いという特徴があるため、障害物が多いビル街などで活躍します。車載型や携帯型、固定型など、いくつかの種類があります。電波は個人の携帯電話だけでなく、警察や消防署のやり取りでも使われます。そのため、強い電波を発する業務用無線機を使う場合には、総務省の総合通信局に申請して免許を取得しなければなりません。

■メリット
・通信可能なエリアが広い
・屋内と屋外での通信ができる
・通信が安定している

■デメリット
・電力消費が多い
・価格が高い
・本体が重い

業務内容によって異なる無線機の使い方

ひと口に警備といっても業務内容は多岐にわたるので、無線機はその現場に必要な条件によって使い分けることになります。それぞれ以下に見ていきましょう。

1号警備における無線機

1号警備は、ビルやテーマパークなどの施設で利用者の安全を守る役割があります。警備をおこなう範囲が狭い場合には特定小電力トランシーバーを使います。ただし、障害物が多い場合など通信が上手くいかないときもあります。そうした場合には、業務用無線機を使用します。

2号警備における無線機

2号警備は主に交通誘導をおこないます。工事現場やイベント会場などで活躍しています。2号警備の場合も、状況に合わせて特定小電力トランシーバーと業務用無線機を使い分けます。例えば、イベント会場などで混雑している場合には、個人の携帯電話から発する電波など、電波が渋滞した状態になります。そうなると、特定小電力トランシーバーでは通信が上手くできなくなることがあります。こうした場合に業務用無線を使います。また、2号警備は外での仕事が多いため、雨で無線機が壊れることのないよう防水機能のある無線機が好ましいです。

3号警備における無線機

3号警備は、現金などの貴重品を輸送する車の警備をおこないます。移動中の盗難などから護衛する役割を担っているのです。車内で無線を使うことになるので、業務用無線機の車載型を使うことが多くあります。また、現金回収の際などには、持ち運びができ、盗聴防止機能のある無線機を使うことがほとんどです。盗聴されることなく、回収現場から車までの状況を伝えることができます。

4号警備における無線機

4号警備はボディーガードです。守るべき人のそばに付き添って身辺警備をします。身辺警備においても無線機は重要。4号警備で使用する無線機は盗聴防止機能のあるものが必須です。また、スーツの下に隠れる目立たないタイプの無線機が好ましいでしょう。このほか、マイクを露出したくない場合には、咽喉マイクの使用をします。これならマイク部分がワイシャツの襟で隠れます。

警備員が無線機を使うときのポイント

無線機での会話は、顔を合わせておこなう通常の会話とは大きく異なります。
最初に覚えておきたいのが、いわゆる「チャンネル合わせ」です。チャンネルが合っていなければ無線機を通しての送受信ができません。警備の前には、通信をおこなう警備員同士で、電波のよいチャンネルに合わせておきましょう。近くで他のやり取りをする警備員グループなどがいる場合には、離れた空きチャンネルを使うことがポイントとなります。

そして、無線機を使うときにも注意が必要です。無線機を使って発言をする場合には、送信ボタンを押してから少し時間を空けるのがポイントとなります。ボタンを押してすぐに話し始めてしまうと、言葉の最初が聞き取れなくなるケースがあるので気をつけましょう。連絡を受けた相手は、内容が伝わったことを相手に伝えるために、その内容を復唱して確認するのがポイントです。
また、連絡内容は短く簡潔に伝えるようにしましょう。1人が話している間は他の人が発信することができません。緊急時に連絡をしなければならないのに、1人が話し続けていると緊急の連絡ができないのです。

いかがでしたでしょうか。ここまで、警備員の使う無線機について紹介してきました。無線機は警備員の仕事をサポートする大事なアイテムです。小型で電池持ちのよい特定小電力トランシーバー。それから、電力消費は多いけれど、強い電波で通信可能エリアが広い業務用無線機。いずれにもそれぞれメリットとデメリットがあるということが分かりましたね。警備現場・警備業務に合わせて使い分けていきましょう。